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 深田久弥著 「日本百名山」より
 岩のごろごろした泥流の登り道はちょっと辛いが、噴火口のふちに立った時の眺めは素晴らしい。私が訪れた時はちょうど雨上がりで、晴れた空へ猛烈な煙が吹きあげていた。煙は火口壁のあちこちから吹き出している。火口の底には硫黄を採る人が防毒マスクをかぶって働いていた。
山行状況
日程 2018/7/18 入山地 望岳台
メンバー 大島・Y 行動時間
休憩含む
6時間30分
コース及びタイム
十勝岳望岳台5:00-吹上温泉分岐5:35-美瑛岳分岐6:00-十勝岳避難小屋6:15-7:25昭和火口7:30-尾根取付き7:55-8:30十勝岳9:15-昭和火口9:55-避難小屋10:40-美瑛岳分岐10:50-吹上温泉分岐11:05-11:30望岳台11:45-12:00カミホロ荘日帰り温泉13:00-富良野-札幌16:15
7月5-6日 7月8日 7月10日 7月12日 7月13日  7月17日 7月18日 
幌尻岳 後方羊蹄山 雌阿寒岳 斜里岳 羅臼岳・知床5湖  大雪山旭岳 十勝岳 

 年寄り夫婦で登る日本百名山・北海道遠征は、7月3日に横浜を発ち、4日苫小牧に入ってから最初の幌尻岳は嵐の中19キロの陽樹コースを歩き、ポロシリ山荘泊、次の日、唯一の沢が増水で撤退。羅臼岳はアイゼンを車に忘れて、これまた登れず、斜里岳も沢登りのような徒渉で疲れながら、あちらこちらの山々を歩き回ったが、そろそろ疲れもピークになり、横浜に帰る事にした。最後にガスの中の大雪山旭岳を登り感激も今ひとつだったが、十勝岳では昭和火口からの火山群の大展望は、北海道のスケール感を感じられ、大いに感激した登山となった。
 十勝岳での登山後は、札幌にいる甥っ子から、夕方まで札幌市内に来てほしいとのメールも入り、日帰り温泉に入浴後、美瑛や富良野にも寄らず、3時間で札幌まで走ることになった。

十勝岳望岳台駐車場  前日17日、大雪山旭岳を登った後、近くの日帰り温泉は、閉じていたので、十勝岳温泉まで車を走らせてカミホロ荘の温泉に入り、午後、望岳台まで来た。
 日中は観光客が多く、駐車場も賑わっていたが、夕方には駐車場で寝泊まりするキャンピングカーや十勝岳に登る人たちの車だけになっていた。
 朝5時、望岳台駐車場を出る。雨は降っていないが、濃いガスが出ていて十勝岳連峰は全く見えない。 望岳台
十勝岳連峰は雲の中  歩き始めはゴロゴロした歩きにくいが、緩やかな登りがしばらく続く。周りは低木の木々も無い殺風景な斜面となっている。
 35分ほどで、吹上温泉からの分岐に出会う。相変わらずのガスの中で十勝岳の山容もわからない。 吹上温泉分岐
美瑛岳分岐  60分で美瑛岳分岐まで来た。
 美瑛岳分岐からすぐに十勝岳避難小屋の建物がガスの中から見えて来た。
 小屋の中には、数個の大きなザックがデポされており、早めに十勝岳に登って行ったようだった。
十勝岳避難小屋
岩稜帯の急登  避難小屋からは、左手の沢を渡り、岩稜帯の尾根に取り付く。ガスで先が見えない岩だらけの急な斜面を登り出す。
 40〜50分も登るとガスの向こうに、大きな雪渓が見えて来た。雪渓を見ながら小休止を取る。 雪渓
青空が見える  小休止をしている間に、ガスが晴れ青空が見えて来た。初めて山容が見える。その向こうは昭和火口の淵のようだ。
 7時25分、昭和火口に到着した。青空の下、十勝岳連峰の山々と昭和火口を始めとして、噴煙を上げる火口群のスケール感が素晴らしく、この山が活火山であることを実感できる。 昭和火口
昭和火口  昭和火口の縁を通って山頂を目指すが、火山礫の登山道が思ったより歩きやすい。
 左右に噴火口を見ながら十勝岳を目指すが、他の山では見られない火山帯の風景は圧巻であった。 噴火口を見ながら歩く
十勝岳が近づく  噴火口の縁にそって尾根道が続いているが、高原のような道を歩く。
 頂上の手前には雪渓があり、ガレ場への取り付きを登り出す。 尾根に取り付く
最後の登り  山頂直下は噴火したときの火山岩を縫うように登って行く。
 十勝岳は、大きな岩だらけの山頂で大雪山の旭岳、トムラウシにつぐ北海道第三の高峰である。はるか彼方には羅臼岳が雲の上に顔を出していた。 十勝岳
75/100座   夫婦で登る日本百名山は75/100座になりました。老体にむち打って登ってます。
 大きな岩だらけであったが、そこそこ広い山頂で、青空の下、北海道最後の登山を、のんびりと昼食を摂りながら満喫していました。 山頂は岩だらけ
昭和火口からの下り  昭和火口からの下りでは、望岳台まで眺められるほどの快晴となっていた。大きな木々が無く山の上から登山口まで望める山は、滅多にないほどの貴重な体験であった。
 避難小屋付近から山頂を振り返る。朝方からこのような天気だと、もっと楽しい登山になっていたのだと思う。 避難小屋から十勝岳を望む
地元の中学生  美瑛岳分岐辺りで、地元の中学生たちが登って来る。総勢90名との事。この人数で山頂に行くのは大丈夫か?と思っていたが、昭和火口まで行くとのことで、一安心する。
 望岳台まで戻って来たが、十勝岳連峰は又ガスの中に隠れてしまう。
 しかし、今回の北海道遠征では、嵐の中19キロ歩くも幌尻岳撤退を始め、羅臼岳ではアイゼンを忘れる等、大変な16日間だったが最後には、カミさんも元気を取り戻し、青空の十勝岳を十分に満喫して横浜に帰る事にした。
十勝岳連峰は雲の中
十勝岳温泉カミホロ荘   カミホロ荘の日帰り温泉に12時到着。60分ほどのんびりと風呂に入った後、札幌まで17時に入る約束をしてあるので、美瑛や富良野の今が盛りのラベンダー畑等を横目に見て、一路札幌に急いだ。
 
  札幌では、円山公園近くの甥っ子のマンションに泊まる。2日ほどのんびりと市内見物をした後、苫小牧から仙台へのフェリーに乗って横浜まで帰ることになった。
 今回の北海道遠征では、幌尻岳、トムラウシ山、羅臼岳と利尻岳に登れなかったので、次回も難しい山々が待つという試練が残されているが、老体にむち打ってトレーニングを怠らず登りたいと思っている。
札幌テレビ塔

幌尻岳−後方羊蹄山雌阿寒岳斜里岳−羅臼岳−大雪山旭岳−十勝岳 

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