深田久弥著 「日本百名山」より
【雲の峯幾つ崩れて月の山 芭蕉】 鶴岡の駅でおりた時、本当に月山の上に雲の峰が立っていた。八月の半ば過ぎ、山は濃い群青で、牛の背のようにゆったりと伸びていた。どんな山でも頂上の当たりはいくらか鋭く立っているものだが、月山にはそれがない。撫でたような緩やかな線であった。 |
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夫婦で登る日本百名山の77座目は月山にした。昨日の鳥海山と明日登る大朝日岳は大変なので、今回は少しは楽をして明日に備えようとリフトにて登る事にした。私が5年前に登ったときには羽黒山口コースから登り、その時には弥陀ヶ原辺りでは良い天気だったが、仏生池辺りから一面のガスになり、山頂では20〜30mしか前が見えない状態になり、雨にも降られてしまい、月山の山容はもちろん全く眺めはなかった。しかし、今回は快晴の中、深田久弥が言うように「牛の背のようにゆったりと伸びていた」月山が立っていた。 |
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昨日の11日は、鳥海山に登り、秋田県象潟の道の駅で風呂に入った。その後高速で月山近くの道の駅にしかわまで移動した。 今日の月山登山は、リフト始発が8時なので、のんびり起床して姥沢駐車場まで移動してきた。 月山が目の前に見える広い駐車場の脇にはキレイなトイレもあった。 |
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リフトの駅までは、10分ほど緩やかな道を歩いていくが、スキーの季節にこの坂道をスキー板担いで歩くと長く感じるのではないだろうか。 | |||||||||||||||||||||
8時リフトが動き出す。朝一番のリフトにはそれほど多くの登山者はいない。私たちのように楽して登る登山者が数組いるのみであった。 リフト下の登山道には、リフトに乗らずに歩いて行く登山者が何人もいて、1時間30分ほどかけてリフト上まで登るようだ。 |
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15分ほどでリフト上駅まで到着した。目の前の小屋にあるトイレにて用事を済ました後、登りだして行く。 | |||||||||||||||||||||
10分ほどで姥ヶ岳との分岐に出た。早速ベンチがあるがここでは座らない。先を急ぐ。 | |||||||||||||||||||||
5年前の登山の時は、全く眺めが無く山容もわからなかったが、深田久弥が言うような「牛の背のような月山」が目の前に現れて来た。 | |||||||||||||||||||||
歩きやすい木道を歩いていると、リフト下からの登山道に出会う。何人もの登山者が登っていた。 | |||||||||||||||||||||
後ろには、朝日連峰が雲の上から顔を出している。明日登る大朝日岳は、左の端にある少し飛び出た山のようだ。 | |||||||||||||||||||||
牛首まで来た。快晴だが風が出てきて歩いていないと寒いくらいである。 | |||||||||||||||||||||
牛首の先からは、尾根を渡る風が更に増して帽子が飛ばされそうになってきた。急登が始まり.30分ほど我慢の登りになる。 | |||||||||||||||||||||
急登を登ると姥ヶ岳から朝日岳が一望出来る。 | |||||||||||||||||||||
延命地蔵のようだ。ここまで登ると山頂は目の前になってきた。 | |||||||||||||||||||||
芭蕉の句碑「雲の峰幾つ崩れて月の山」 この俳句を知らなければ、雲だか雪だか読めないよね。 |
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山頂は広い。前回のガスの中では全く山容もわからなったが、このような広く高原のようになっているとは・・・。 この山頂からは考えられないのですが、月山は火山のようです。ただ 最後の噴火活動は約30万年前とのことで、昔の火山と言うことでしょう。 月山神社の後ろには、昨日登った鳥海山がキレイに見えていました。 |
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月山頂上小屋と月山神社。 | |||||||||||||||||||||
月山神社は山頂に鎮座する神社で、古来から修験道を中心とした山岳信仰の場とされています。 |
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月山山頂は神社の神域のため中での撮影は禁止されています。同時に入るのは参拝料がかかるので、入り口で撮影しました。 | |||||||||||||||||||||
山頂でも風が強く、頂上小屋では休めないか中に入るが、誰も出てこないので、早々に下山して下で昼食休憩を摂ることにして降りて行く。 | |||||||||||||||||||||
牛首からは、姥ヶ岳周りで下山することにしたが、私はこの石畳の平らなところで足をひねり軽い捻挫になる。しかし、せっかくなので姥ヶ岳に登り帰ることにした。 | |||||||||||||||||||||
昨日登った鳥海山とは全く違い、このなだらかな優しそうな月山を眺めていると、心も優しくなりそうな眺めである。 | |||||||||||||||||||||
姥ヶ岳山頂でも風が強く、吹き飛ばされそうになっている。 | |||||||||||||||||||||
姥ヶ岳山頂の写真を撮り、早々に下山して行く。 | |||||||||||||||||||||
リフト上駅が眼下に見える。15分ほどで上駅まで降りてきた。12時20分、リフト下駅まで降りてから食堂に入り昼食休憩を摂る。 | |||||||||||||||||||||
朝方には、数台の車しか無かったが、帰りにはこの広い駐車場が満車になるほど混み合っていた。 | |||||||||||||||||||||
14時頃、道の駅にしかわまで戻って来た。併設されている日帰り温泉にのんびりゆったりと入り、明日の大朝日岳に備える。 | |||||||||||||||||||||
16時頃、日が高いうちに古寺鉱泉駐車場まで来た。段差のある駐車場だが、整備中なのかポールがあちこちにあり、案内所は現在建設中、トイレは仮設が3つあるだけで夜中のトイレは難しそうだ。 ここまで来ると、携帯の電波は全く入らない。天気予報はもちろん、家族とのメールもできませんが、真夜中の星空はキレイに見えてました。 |
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鳥海山−月山−大朝日岳−山寺 |
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