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深田久弥著 ｢日本百名山｣より 九重山の最高点に立った時、南のかた遥かに、雲海の上に一連なりの山が見えた。その右端の、緩い稜線を左右に引いた品のいい金字塔が祖母山、左端の、やや傾き加減の突兀（とつこつ）とした峰が傾山、と教えられて、かねてから名前だけは知っていた山に初対面の感動が、私のうちに湧いた。 |
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阿蘇山は今年の4月に入り、噴火警戒レベルが2から1に引き下げられ登山規制が解除されたとのことで、「噴火が治まっているうちに登らないと、又噴火したらいつまでたっても登れない」と、押っ取り刀で九州まで駆けつけることにした。3年前の九州遠征では、噴火していた阿蘇山と祖母山以外の百名山を登ったが、それ以来阿蘇山の噴火が治まるのを待っていたので、待ちに待った登山となった。 |
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| 横浜を朝早く車で出る。新東名、山陽道、東九州道と走り、大分の今川ＳＡで車中泊をして深夜割引で高速を朝方抜ける。阿蘇山は天気が良ければそのまま登るつもりだったが、あいにくの小雨で阿蘇山は雲の中。その日は道の駅阿蘇を中心に、美味しい食事をしながらのんびり過ごす。祖母山を先に登ることにして、夕方、大分の道の駅すごうまで移動し車中泊。朝6時前に神原の1合目駐車場に入るがすでに満杯。やっと隅っこに駐車して登り出して行く。 | |||||||||||||||||||||||
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| 6時15分、駐車場入り口にある登山者用カウンターを押してから歩き出して行く。水量の多い沢に架かる橋を渡る。 | |||||||||||||||||||||||
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| 橋を渡ると直ぐに祖母山への登山道だが、トレッキングコースにもなっているようで、緩やかな明るい杉林の道を歩く。 | |||||||||||||||||||||||
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| 20分ほどで御社の滝までやって来た。涼しげな滝である。30分で祖母山五合目小屋まで来た。 | |||||||||||||||||||||||
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| 小屋の中は、囲炉裏のような場所もあり、キレイになっていたが、窓が無い。アルミサッシの窓枠をこれから取り付けるようで、重ねて置いてあった。 | |||||||||||||||||||||||
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| 小屋から先は沢を離れて、しばらくは整備された階段を登って行く。階段が終わると本格的な登山道になる。 | |||||||||||||||||||||||
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| ブナやヒメシャラの大木もあちこちに見るようになる。祖母山頂まで2kmの標識が出て来た。地図で確認すると、ほど真ん中辺りのようだ。 | |||||||||||||||||||||||
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| 大きな岩を左から巻いて登る。この辺りから少しづつ急登になって来た。山頂まで1.6km標識からは急な階段が続き足下が危なくなる。 | |||||||||||||||||||||||
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| 国観峠が近づくと粘土質の急登が続き、滑りやすく登りにくくなってきた。国観峠は広場のような平らな場所だった。その先には優しそうな稜線の祖母山が見えていた。 | |||||||||||||||||||||||
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| 国観峠からは8合目標識が出て来た。北谷登山口からはこの合目標識が目印になっているようだ。アセビの林がしばらく続き、歩きにくい。 | |||||||||||||||||||||||
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| Q合目小屋と祖母山の分岐まで来た。小屋へは帰りに寄ることにして、祖母山山頂を目指す。その先に、今回始めてのシャクナゲの花が咲いていた。 | |||||||||||||||||||||||
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| 山頂直下は登山道が緩やかになって来た。北谷登山口への標識があり、この左側が祖母山山頂だ。 | |||||||||||||||||||||||
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| 9時5分に山頂に到着した。思っていたより急登が少なく、優しい登山道だった。広い山頂は日曜ということもあり、多くの登山者がいた。 | |||||||||||||||||||||||
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| 当初は、北谷登山口から登る予定だったが、駐車場や林道の整備で、北谷からは入れないとの事で、神原コースか尾平コースからの登山者がほとんどのようだ。今回の登山で「夫婦で登る日本百名山は96/100座」になった。 | |||||||||||||||||||||||
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| 山頂からの眺めは、カスミが掛かり九重や阿蘇方面は、残念ながら見えなかった。東に見える傾山は、深田久弥の日本百名山によると「祖母山に登った翌日には、傾山に登り竹田に出て、荒城の月で有名な古城址に立った」と記されていた。 | |||||||||||||||||||||||
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| 山頂の隅にありました。アケボノツツジだそうです。遠くを見てもほとんどが終わっていたが、この一木のみ咲いていました。 | |||||||||||||||||||||||
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山頂では天気も良く、60分ものんびりと過ごし、話し込んだりして楽しい時間を過ごしました。帰り際には、9合目避難小屋を覗くが、キレイでコタツもあった。尾平への下山口を右に見ながら、神原の登山口へ下山することにした。
神原の1合目駐車場からは、明日登る阿蘇山のために、道の駅阿蘇まで移動して、近くの防中温泉に入り、道の駅阿蘇にて車中泊をした。 祖母山-阿蘇山 |
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