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深田久弥著 「日本百名山」より  塩見岳の特徴は、漆黒の鉄の兜、あるいはズングリした入道頭、こうおぼえておけば、遠くの山から南アルプスを眺めても、その中の塩見岳を見落とすことはないだろう。・・・・三伏峠の上に立って、そこから眼の前に中俣を距てて仰ぎ見た塩見岳のすばらしい姿に、旅人はしばらくは息を飲む思いをしたであろう。実際、この峠からの塩見岳は天下一品である。
山行状況
日程 21年9月12~13日 入山地 鳥倉登山口
メンバー 大島・Y 行動時間
(休憩含む)
12日 3時間50分
13日13時間05分
コース及びタイム
12日 鳥倉駐車場6:30-鳥倉登山口6:45-豊口山のコル8:00-5/10標識8:25-8:50ほとけの清水9:00-塩川・鳥倉合流点9:40-三伏峠小屋10:20
13日 テン場発3:05-三伏山3:16-本谷山4:10-ゴーロ(あと40分看板)5:25-6:05塩見小屋6:15-天狗岩-7:38塩見岳8:15-9:15塩見小屋9:30-ゴーロ9:50-11:00本谷山11:05三伏山11:55-12:10テン場13:25-ほとけの清水14:00-5/10標識10:25-豊口山のコル14:40-鳥倉登山口15:30-鳥倉駐車場16:10

 今回の塩見岳は、テント泊1泊2日。もしもの場合には2泊の予定で食料を持って登るが、終わってみれば予定通りで下山できた。山の天気はAマークだが、市街地の天気は曇りの中、天気を気にしながら鳥倉駐車場までやって来た。当日下山してきた登山者に聞くと「最悪の天気で塩見岳の印象が悪くなった」との事。心配しながら歩き出すと、軽トラが私たちを登山口まで乗せてくれた。

鳥倉ゲート駐車場 鳥倉駐車場トイレ
 9月11日の午後に横浜を出て、明るいうちに鳥倉ゲート駐車場に到着した。35台以上は駐車していただろうか、人気の山のようで、この下の駐車場にも何台か停まっていた。トイレも確認して車中泊をした。
鳥倉ゲート 軽トラに乗せてもらう
 今日は三伏峠小屋までの登りなので、のんびりと7時過ぎから歩き出そうと思っていたが、3時ごろからガサガサと何人もの登山者が動き出し、結局、早く起きてしまったので、6時半にはゲートから歩き出すことにした。すると後ろから来た軽トラックのおじさんが「登山口まで乗ってくかい」と声掛けをされたので、遠慮なく乗せてもらうことにした。
軽トラに乗せてもらう 登山届回収
 40~50分かかるところ、10分で鳥倉登山口まで来てしまう。「登山届の回収を週一で行っている」とのことで、非常にタイミングよくラッキーでした。ありがとうございました。
 鳥倉登山口 2/10標識
 ということで、6時45分には鳥倉登山口から登り始めることになった。この日は曇天はっきりしない天気だったが、かえって暑くもなく登りやすい天候だった。
カラマツ林の急登 豊口山のコル
 カラマツ林の中の登山道を75分、豊口山のコルまで登って来た。CTは三伏峠小屋まで3時間のようだが、重い荷物を背負ったので3時間半を目安で登るつもりだ。
  5/10標識
 塩見岳の登山道で有名な、木材の桟道が5/10標識手前から出て来た。5/10標識では8時25分と予定通りの時間です。
  ほとけの清水
 見るからにすごいアートのような桟道だが、見た目よりかしっかりしており、安心して登って行く。ほとけの清水にて、食事用の水を4リットル汲みザックに入れる。久しぶりに16kgものザックを背負うが重い!
 塩川・鳥倉合流点 あと200歩
 塩川・鳥倉ルート合流点まで来た。ここまで来ればもうすぐのはずが、九十九折の急登が続く。水平道になりやっと「あと200歩」標識が出て来た。私は220歩でした。
 三伏峠小屋 日本一高い峠
 三伏峠小屋に10時20分到着です。予定では12時過ぎに到着して、のんびりするつもりだったが、ラッキーな出会いで早く着きすぎました。小屋の前には有名な「三伏峠・日本一高い峠」の大きな看板がある。
 三伏峠小屋テント場 マットの空気が抜ける
 小屋にて、テント場代(1000円×2名+500円(テント代)+トイレ代200円=2700円)を支払いテントを張る。マットはエアーを入れたが、どこからか小さな音がする。小さな穴が空いているようだ。慌てて水につけ穴を探しパッド等で補修をしたが、夜寝ていると、背中が冷たい!やはりピンホールのような穴が塞がっていないのだ。直接地面に背中を押し付けているようで、寒くてなかなか寝付けなかった。事前の点検が必要です。
 三伏山 本谷山
 翌日13日(月)近くのテントの学生たちが2時ごろからうるさいので、目が覚めてしまう。4時ごろから出かける予定を3時にして歩き出す。三伏山を経て本谷山まで1時間05分。CTが1時間20分なので朝から調子が良い。ヘッデンで足下ばかり見て登ると高さを感じずいつの間にかついてしまう感覚のようだ。
 ゴーロ・あと40分標識
 本谷山からは60分ほど緩やかに下りが続く。その後ゴーロ近くまで緩やかに登り、「小屋はじきかやぁいんねあと40分だに」の看板が出てくる。その先から足下悪い登りになる。
 塩見小屋 塩見岳
 塩見小屋まで看板から、丁度40分で到着。軽くパンを食べ小休止をしてから登りだす。深田久弥曰く、漆黒の兜のような天狗岩と塩見岳がドーンと眼の前に現れて来た。
 岩稜帯を登る 最後の急登
 天狗岩の裏側から岩稜帯の急斜面となって来た。天狗岩を越えて一旦鞍部まで下りると眼の前には塩見岳山頂まで最後の急斜面が現れる。ここから核心部の岩稜帯を慎重に登り、勾配が緩やかになると塩見岳の西峰だ。
 塩見岳西峰からの富士山 塩見岳東峰
 7時40分塩見岳西峰に到着。青空こそ出ていないが、高曇りで360度の大展望だ。昨日は雲の中、一昨日は雨も降っていたようだが、昨日の軽トラに続きラッキーは続いていた。北には眼の前に農取岳から間ノ岳、その左には北岳、遠くには甲斐駒ヶ岳まで見えていた。
 蝙蝠尾根と富士山 悪沢岳・赤石岳
 東には、富士山が見える。手前には蝙蝠尾根が横たわり蝙蝠岳が眼の前だ。南に目を向けると蝙蝠岳と小河内岳の間に悪沢岳と赤石岳が見えていた。
 中央アルプス 北アルプス
 西側には、中央アルプス、その向こうには御嶽山が見える。北西には北アルプスまで見えていた。
 仙塩尾根から農取岳・間ノ岳 日本百名山 94/100座
 間ノ岳までの仙塩尾根が延々と続いている。テント場で隣にいた青年が、5時から歩き出して3時間で登って来た。(ちなみに私たちは4時間30分でした)その青年に写真を撮ってもらう。夫婦で登る日本百名山94/100座になった。
  本谷山からの塩見岳
 帰りも長いので、30分ほどの休憩で下山して来た。ゴーロから本谷山の鞍部辺りは、広く歩きやすい所だった。本谷山へ登り返すと立ち枯れた林の中から塩見岳が見えて来た。
 本谷山 塩見岳
 本谷山山頂では11時丁度、これから塩見小屋へ行く人たちと立ち話をする。「山頂直下の岩場に気を付けて」とアドバイス。三伏山に近づくと、朝方には見る事が出来なかった塩見岳の凛々しい山容が素晴らしい。
 三伏山 三伏峠小屋テント場
 三伏山まで戻って来た。やはり青空の下に見る塩見岳の山容は絵になるようだ。12時10分、テント場まで帰って来た。昼食を食べた後、テントの撤収も行い13時25分ごろ下山して行く。下山時には、水が無くなり少しは軽くなったはずなのに、何故かザックが重い。年寄りには朝早くからの行動が負担になっているようだ。「いつまでもあると思うな、お金と体力」です。それでも登山口までは2時間ほどで下山する。
 今回は、軽トラに乗車とラッキーが始まり、雨にも降られず、南アルプス大展望も見られ、最後には青空まで出てきて、素晴らしい塩見岳山行でした。但し、装備の点検は忘れずに!
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