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深田久弥著 「日本百名山」より  飯豊山というより飯豊連峰と呼んだ方が適当かも知れない。新潟・山形・福島三県にまたがる厖大な山塊である。最高峰は大日岳だが、古来信仰の対象になった飯豊山は、その東にある2105メートル峰である。その三角点から少し下った所に飯豊山神社があり、そこへ詣でる表登山道には、そこで草鞋を脱いだという草履塚、神域に入る前の試練の岩場御秘所、いよいよ社にさしかかると御前坂などの名が残っていて、昔の宗教登山の盛んだった頃がしのばれる。
山行状況
日程 21年8月4~5日 入山地 大日杉小屋
メンバー 大島・Y 行動時間
(休憩含む)
4日 8時間40分
5日12時間20分
コース及びタイム
4日 大日杉小屋5:55-ザンゲ坂6:20-7:15長之助清水7:25-御田7:35-滝切合9:25-10:00地蔵岳10:10-11:25目洗清水12:00-12:55御坪13:10-14:00水場14:05-切合小屋14:35
5日 切合小屋3:55-草履塚4:30-姥権現4:50-御秘所4:55-御前坂5:20-飯豊本山小屋6:00-6:20飯豊山7:00-本山小屋7:20-御秘所8:05-草履塚8:35-9:00切合小屋9:30-水場9:50-10:35御坪10:45-11:20目洗清水11:35-13:10地蔵岳13:20-滝切合13:45-御田15:05-15:15長之助清水15:25-ザンゲ坂15:40-16:20大日杉小屋16:45-いいでの湯15:30

 今回の飯豊山は、登山口がいくつかあるが、大日杉小屋のある登山口から登ることにした。問題はトイレである。ネットで見ても駐車場からトイレが近いのかわからないので、一番近い道の駅喜多の郷にて車中泊をすることにした。

大日杉小屋駐車場 大日杉小屋
 8月4日早朝、道の駅喜多の郷を出る。夜明け前の喜多方市内から御沢登山口のある川入地区を抜けて大日杉小屋を目指す。5時30分ごろ大日杉小屋登山口に到着した。駐車場は広く10台ほど駐車していた。軽く朝食を摂り大日杉小屋前の橋を渡る。
大日杉小屋登山口と登山届ボックス ザンゲ坂
 登山届用ボックスに登山届を出した後、目の前の登山口から歩く出して行く。ザンゲ坂までも結構な急登を20分ほど歩き、ザンゲ坂の鎖をつかみながら登る。
長之助清水
 ザンゲ坂を登り終えると、少しは緩やかな登山道になってきたが、今度は蒸し暑さで大変だ!1時間半ほど登ると長之助清水まで来たが、カミさんはもうバテバテとなり、小休止となる。
 御田
 御田の大きな杉の木までやって来た。更に登りは続き、蒸し暑さはピークになり、「気持ちが悪い」と言い出す。そのために大休止!小休止を繰り返しながら登ることにした。
滝切合 地蔵岳
 滝切合から地蔵岳への最後の登りだ。地蔵岳にやっとたどり着いた。大日杉小屋からの標高差は約1.000mだが4時間以上もかかって登って来た。ここで大きなザックを背負った若者を出会ったが、その若者も切合小屋から4時間はかかり大変だったとのこと!
 ガスで展望ない 目洗清水
 地蔵岳からはしばらくは下りで晴れていれば、飯豊山からの稜線が見えるはずだが、ガスのために全く見えません。目洗清水まで来ました。二人で2Lの水を持って来たが、暑さですっかり無くなってしまう。
 目洗清水 目洗清水
 5分ほど下にある目洗清水まで水を汲みに行く。草やぶの中に清水は出ていました。冷たくすっごく美味しい清水で、生き返るようでした。4Lほど汲み取り、昼食休憩にしました。
  御坪
 目洗清水からは緩やかにアップダウンを繰り返しながら登って行くと、ガスの合間から雪渓が見えて来た。次の休憩は御坪手前のベンチの様なダケカンバの木陰でした。
 稜線に上がる 飯豊山
 御坪からも徐々に標高を上げながら稜線上に出て来た。ガスも晴れて切合小屋から飯豊山への稜線が見えて来た。
 水場 お花畑
 14時丁度に、水場まで来た。6月ごろには雪渓に中なのだろうか、この周りには涼しい風が吹き、お花畑のようだった。
 お花畑 お花畑
 チングルマやニッコウキスゲ、アキノキリンソウ等々が咲き乱れていた。
 雪渓 雪渓
 切合小屋が見える手前に雪渓が出て来た。夏道の登山道は真っすぐだが、カチンコチンで雪渓は渡れません。雪渓の上部まで回り込みやっとクリヤした。
切合小屋 切合小屋
 切合小屋までやっとたどり着きました。14時40分でした。 今夜の宿泊は夫婦連れが3組と下の階には単独行の登山者が4名ほどお泊りです。
切合小屋テント場 切合小屋からの夕日
  テント場は広く小屋のすぐ裏にあり、トイレも近く便利そうで、正面には飯豊山が見えていた。夕方には入道雲に西日が見事に映えていた。
草履塚
 5日は4時ごろからヘッドライトを点けて登り始める。今日の行動も長い。登り5時間、下り7時間を見込んで12時間の予定で明るいうちの下山を目指して歩き出す。35分で草履塚まで登る。飯豊山頂はガスの中だが、山容が見えてきた。
  朝日が昇る
 草履塚の眼下には、姥権現から御秘所の岩場が見える。5時前に太陽が雲の合間から見えた。
 姥権現 御秘所
 姥権現まで下りて来たが、この辺りはコバエ等の虫が多くブンブンとうるさいので、カミさんは持参した網を被る。(私はアブの様な虫に刺されて、下山後は手がパンパンに腫れてしまう)
 御秘所が朝日が当たりキレイだ。
 御秘所 大日岳
 飯豊山唯一の危険な場所だ。と言っても鎖がある数メートルだけ気を付ければ大丈夫だ。飯豊山から大日岳にかけては厚いガスが覆っている。
  テン場
 この時期にもまだ雪渓が残り、東北の奥深さを感じさせる飯豊連峰の山並みが素晴らしい。6時前に本山小屋手前にあるテント場までやって来た。広いテント場だ。水場は少し時間がかかるとのこと。
 飯豊本山小屋 飯豊山神社
 6時、本山小屋までやって来た。その裏には、古来からの信仰の対象である飯豊山神社がある。
 飯豊山 大日岳
 本山小屋からは20分の飯豊山が緩やかな登りで正面に鎮座していた。大日岳は相変わらずガスの中だ。しかし、雄大な飯豊連峰を感じさせている。
 飯豊山 飯豊山
 6時20分、飯豊山に到着した。90/100座となったが、ジジババ二人の日本百名山はまだまだ遠く、無事にたどり着くことが出来るのでしょうか。
 その前に、今日の下山も時間がかかるので、朝食も早々にして7時には下山。切合小屋を9時30分発。地蔵岳への登り返しもやっとこさ登り、ヘロヘロになりながらも大日杉小屋に16時20分と明るいうちに帰ることが出来た。
 帰り際には、いいでの湯(300円)に入り、ゆったりのんびりしながら二日間の疲れをいやし、磐梯道から東北道と高速を飛ばして、横浜まで無事帰ることが出来ました。
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