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 深田久弥著 「日本百名山」より、
 立山の弥陀ヶ原に上ってきて、まず眼を惹くのはこの薬師岳だろう。南北に長い山の背を、弥陀ヶ原は縦に望むことになるので、山の形が引き緊まって、堂々とした貫禄のある山にみえる。そのボリュームの大きさを満喫するには、雲ノ平から望めばいい。ここからはその長大な尾根を、値打ち通り横から眺めることになる。全く呆れるくらい巨大な壁が眼路の正面を扼している。

山行状況
日程 18/10/18〜19 入山地 折立
メンバー 大島・Y
行動時間 1日目4時間10分
2日目8時間15分
コース及びタイム
1日目 折立8:00-8:55アラレちゃん9:00-9:40三角点9:45-五光岩11:20-太郎平小屋12:10
2日目 太郎平小屋6:40-テント場7:00-薬師平7:40-8:25薬師岳山荘8:30-9:20薬師岳10:00-薬師岳山荘10:30-薬師平11:00-テント場11:30-11:50太郎平小屋12:00-五光岩ベンチ12:35-三角点13:40-アラレちゃん14:10-14:55折立15:30-富山市内

 夫婦で登る日本百名山は今回で切りの良い80座目になるので計画する。しかし、10月も半ばになると高い山はそろそろ雪も降りそうなので、小屋終いが始まる時期になってきた。10月に入ってから、あちらこちらの山の天気を調べているが晴れ間が長続きしない。早くしないと開いてる山小屋が無くなってしまう。ネットで調べて見ると開いているのは薬師岳の太郎平小屋だけとの事で、横浜からだと少し遠いが、北陸道廻りで薬師岳に行くことにした。立山ICで降りて、市内を走り有峰林道から折立の駐車場に入る。

有峰林道の猿の出迎え  横浜を10月17日、9時ごろ出発。練馬から関越道を走り上信越道から長野を経て北陸道を走る。立山ICを降りて有峰林道にて1.900円を支払い折立駐車場に入る。
 有峰林道にて、お猿さんの出迎えです。近くまで寄っても全くこちらを見ません。我関せず!風で、どこかの凶暴猿とはエライ違いで、あまり人には感心が無いのでしょう。
 折立駐車場に入るが車も少ない。この時期山に登る人も少ないのでしょう。夕食を食べてビールを飲み、車中泊です。
 18日は、未明から雨となっていました。今日は太郎平小屋泊まりなので、雨の具合を見ながら出発を見合わせていましたが、止みそうにないので8時に出ることにしました。太郎平小屋まで4時間30分ほどを見込んで12時30分頃の到着予定です。
 右側の建物はトイレです。
折立駐車場
折立登山口  トイレの脇には、薬師岳登山口の道標があります。
 登山口のすぐ脇には、 左手に十三重塔がある。1963年正月に愛知大学山岳部の集団遭難事故で13人全員が死亡している。その遭難碑の一つのようだ。 愛知大遭難慰霊碑
雨の太郎坂を登る  太郎坂は、紅葉が始まっていたが雨の中カッパを着込み足下が悪いので、下ばかり見ながらの登りとなっていた。
 1時間ほどで、アラレちゃん看板まで登ってきた。アラレちゃんも大分薄汚れていて、知らない人には何の看板だかわからなくなっています。 アラレちゃん看板
三角点ベンチ  9時40分。三角点(1870.6m)のあるベンチまでやって来た。晴れていれば展望が良いとのことだが、雨です。
 しばらく登るとポールとベンチがあり、有峰湖が見えて来た。雨に霞んでいます。 ポールと有峰湖
雪がちらつく  一旦鞍部に下り樹林帯を過ぎ登り返して行くと、みぞれが降り出し、更に雪に変わってきた。今日、明日の薬師岳はどうなることだろうと心配になり、二人で顔を見合わせるほど寒くなってきた。
  このあたりは植生保護のため丸太と石で道が造られている。多少歩きにくいが一歩一歩ゆっくりと登っていく。 雪がちらつく
五光岩ベンチ  五光岩ベンチまで来た。太郎平まで2.0kmとある。CTは1時間30分となっていた。
 この辺りまで来ると、雪も止んできたが歩いていないと寒いので小休止もなしで太郎平小屋を目指します。
 登山道は太郎平まで緩やかに続いているようだ。幅広い登山道は裸地化が進んでいるが、木道や石道で保護対策が行われている。 緩やかに登る
 太郎平小屋  12時10分、4時間10分で太郎平小屋まで登ってきた。雪が降り、寒くて一時はどうなるかと思っていたが、予定より早く太郎平小屋に到着したので、一安心です。
 【太郎平小屋】
収容人数:60人
宿泊料金:1泊2食/9500円,素泊/6000円
水場有り
テント場は薬師峠徒歩20分
営業期間:6月上旬-10月下旬
太郎平小屋
 空いているので個室  今日の宿泊は少ないようで個室でした。乾燥室はストーブが入っていなかったので、室内にてカッパを乾燥させています。非常に寒いので部屋の中でもダウンを着ています。
 夕食時には8名が集まり宿泊のようだが、2名は仕事での泊まりで、6名が薬師岳まで行くようでした。
 翌日19日は、4時頃から雪が降り出していた。その雪は5時頃には止んだようで、木道には1pほど積もっていた。
 朝食後、6時40分に太郎平小屋を出発。
雪が積もった木道
 ガスの向こうに薬師岳  昨日の天気と打って変わって、晴天、青空が見えて来ました。ガスの中からうっすらと雪を被った薬師岳が見えています。
 20分で薬師峠にある太郎兵衛平テント場まで降りて来ました。一張りだけテントがありました。昨夜の寒さの中テントを張っていた人がいたようです。 太郎兵衛平テント場
 ガレ場  テント場からは、小さな沢を渡りガレ場を登って行く。ガレ場の上部から振り返ると太郎平小屋が朝日に映えています。
 薬師平まで来ました。ケルンの脇のベンチには、キャンプをした人が書いたのでしょうか、万歳と。 薬師平
 薬師岳を見ながら登る  薬師岳が近くに見えて来ました。歩きにくい登山道だが、緩やかに登っています。
 稜線まで登って来ると薬師岳山荘が見えて来ました。この小屋は10月初旬と早々と小屋終いをしたようで、休憩もそこそこに上を目指して行く。 薬師岳山荘
 薬師岳山荘  薬師岳山荘からは、しばらくは馬の背のような稜線を歩くが、薬師岳最大の難所、ガレ場の急登が出てきた。
  避難小屋が見えて来た。小さな石の小屋がある。天井は無いので避難小屋の意味は成さないようだ。その脇には、 愛知大遭難碑のケルンだろうか、中に木彫りの仏様?があった。 旧避難小屋
 雷鳥   避難小屋の先には、雷鳥が2羽いたので近づくが逃げ出さない。夏の雷鳥は何度も見たことがあるが、背中は茶色で下が白くなっている、雪が降り出した頃の雷鳥は始めて見た。脚下には、雷鳥の歩いてきたトレースが出来ていた。
  9時20分、薬師岳山頂に到着です。 薬師岳
 薬師如来像小屋   薬師岳山頂(2926.0m)。祠があり、中をのぞくと黄金の薬師如来像が厳かに祀られている。
  山頂からは目の前に見えるはずの赤牛岳から水晶岳が雲の中に隠れてなかなか見えなかったが、しばらくすると雲が晴れ雪が積もった赤牛岳が輝いて見えて来ました。 雲が晴れて赤牛岳が現れた
 水晶岳から雲の平   右側には、水晶岳から雲ノ平、正面奥には鷲羽岳が見えています。
 夫婦で登る日本百名山は、薬師岳で80/100座です。  夫婦で登る日本百名山80/100座
 夫婦で登る日本百名山80/100座  山頂では、寒いが晴れていたので、コーヒーを湧かし40分ほどのんびりとしてから下山しました。
 太郎平小屋まで戻り、そのまま折立まで下山。富山駅前の飲み屋にて富山湾の新鮮魚貝をつまみに夕食を摂り、近くの宿に泊まりです。
 翌日は、富山から国道41号線を南下して飛騨方面から新穂高温泉、安房トンネルを抜けて松本から中央高速に乗り横浜まで帰る。 
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