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 深田久弥著 「日本百名山」より、
 
私はこの山頂に二度立った。いずれも戦争前で、最初は伊那から登って木曽へ下り、その次は南の越百山から主稜を上奏してこの山頂に来た。その時は素晴らしい天気に恵まれて、四周の眺望をほしいままにした。何より立派なのは西方に大きく裾を拡げて泰然とそびえた御岳で、東の方には南アルプスと八ヶ岳、南に目を移すと、鋭い岩峰の宝剣岳の右に、空木岳と南駒ヶ岳の二つが背比べをするように並んで立っていた。頂上(本岳と呼ぶ)と中岳の中間はお庭と称する広々した美しい原で、そこをブラブラさまよっていると、時のたつのも忘れた。
山行状況
日程 2016/10/7 入山地 菅の台バスセンター
メンバー 大島・Y
行動時間 7時間25分
コース及びタイム
菅の台バスセンター5:55-6:25しらび平駅6:40-6:50千畳敷駅7:00-乗越浄土7:40-7:45宝剣山荘7:50-8:05中岳8:15-8:30木曽駒ヶ岳9:10-宝剣山荘9:40-10:05宝剣岳10:10-10:45三ノ沢分岐(昼食休憩)11:35-極楽平11:45-12:05千畳敷駅12:30-12:40しらび平駅12:50-13:20菅の台バスセンター13:45-駒ヶ根IC−横浜17:15

 9月の後半に入っても雨の日が多く、山に行くタイミングがなかなか合わない。出来れば木曽駒ヶ岳と恵那山を登りたいと天気予報とにらめっこをしていたが、次々と台風もやって来て晴れの日が続かない。そのうちやってきた台風18号が東北から北海道方面に去っていった後は、久々の晴れ間になるとの予報で、10月6日の午後、横浜を出発する。中央高速をのんびりと走り駒ヶ根ICから木曽駒ヶ岳の基地となっている菅の台バスセンター駐車場には、19時前に到着した。

菅の台バスセンター駐車場  この駐車場には100台以上は駐められる大きな駐車場で、前夜に到着したときには、20台ほどだったが、朝、目が覚めると満車の状態であった。
 バスは6時15分の始発だが、5時前には並びだしていたので、ザックだけベンチに置く(5〜6番目)それから朝食の準備をしてのんびりと朝食を済ます。
 5時半頃には、このように大勢の登山者が並んでいて、バスも臨時便が5時55分の始発になりました。
菅の台バスセンター
駒ヶ岳ロープウェイのしらび平駅  バスは補助席も使い満員の状態で林道を登って行き、30分ほどで駒ヶ岳ロープウェイのしらび平駅に着く。ゴンドラの始発準備をしている間にも、次のバスがやって来て駅構内はごった返してきた。
 千畳敷駅は2,612mにあり、駅を降りると雲一つない青空の下、宝剣岳と千畳敷カールが目の前に現れてきました。 千畳敷駅からの千畳敷カール
駒ヶ岳神社  駅の前にある駒ヶ岳神社に手を合わせてから、千畳敷カールへと歩き出す。
 秋空の下、大勢の登山者が列をなして登って行くが、中にはザックも持たない二人ずれが途中まで登り、更に上まで行くかどうか考え悩み休んでいる。 浄土乗越下の急登
 浄土乗越下からの千畳敷カール  浄土乗越下の急登から振り返ると、駒ヶ根市内が雲海の下になっていた。その向こうは南アルプスの山並みのようだ。
 40分ほどで浄土乗越まで来た。稜線に出ると風が強いが気になるほどの風ではない。
 目の前には中岳と宝剣山荘と天狗荘が見えてきた。
浄土乗越
浄土乗越からの宝剣岳   宝剣岳が目の前に現れた。
 とりあえず、宝剣山荘まで行く。風があるので急登で脱いだウインドブレーカーを再び着込み、中岳に向かう。 宝剣山荘と天狗荘
中岳  中岳までなだらかな登りを15分登るとピークに到着する。
 中岳山頂からは、木曽駒ヶ岳の山容と御嶽山の特徴ある台形の姿が雲海の上に浮かんでいるのが見える。 中岳から木曽駒ヶ岳と御嶽山を望む
 木曽駒ヶ岳山頂  木曽駒ヶ岳山頂も大勢の登山者達で一杯で、山名標識の周りには記念写真を撮る順番が出来ていた。
 雲もほとんどない快晴の中、御嶽山と右には乗鞍岳が見える。 木曽駒ヶ岳山頂から左に御嶽山、右に乗鞍岳
木曽駒ヶ岳山頂  後には槍ヶ岳から穂高連峰まで見えるほどの素晴らしい天気である。
 山頂では風もなく40分ほどのんびりと過ごしていたが、後から登山者が蟻のように列をなして登って来るので、次の宝剣岳に向かう。 木曽駒ヶ岳山頂からの南アルプス
 宝剣岳  宝剣山荘からはヘルメットを被り登って行く。
 早速クサリ場が現れる。キレイで新しそうなクサリが取り付けられていた。
 上から女性が降りて来たが、「怖くて上に行けないので降ります」と言っていたが、なかなか降りる事が出来ないので、渋滞が始まる。
クサリ場で渋滞
 クサリ場の連続  クサリはしっかりとして、全く危なげないように岩に固定されていた。
 私たちと同時に登ってきた後の青いヤッケを着た人達は、大きなドリルで穴を開けながら、ここのクサリを取り付ける作業をする人達だった。今回の登りでのクサリも充分なほど取り付けてあったようだが、更なる安全のためのクサリ取り付け作業をやるようだ。 クサリ場が続く
 宝剣岳山頂  宝剣岳山頂です。若い人達はこの後の最高地点に立ち上っている人がいたが、ここにいるだけで充分です。
 宝剣岳の狭い山頂も渋滞です。のんびり写真を取っている暇もありません。 宝剣岳山頂も渋滞
 下りもクサリが続く  三ノ沢分岐に向かうため下山しますが、下りのほうが高度感があります。クサリをつかみながら慎重に下って行きます。
  三ノ沢分岐に向かう方がクサリが多く、案外に登り下りが大変です。最後のクサリ場が出てきましたが10mほどの垂直な岩です。  最後のクサリ場
 三ノ沢分岐  三ノ沢分岐まで65分かかりました。ほっと一安心です。
 分岐は広くのんびり出来るので、昼食休憩としました。
 千畳敷カールと千畳敷駅が下に見えています。 眼下に千畳敷駅
空木岳への稜線   一番遠くに空木岳が見えています。そこに行くまでの長い稜線が「大変だよ」と言っているようです。
 三ノ沢分岐から10分ほどで極楽平まで来ます。ここからは下るだけです。 極楽平
 宝剣岳・千畳敷カールと千畳敷駅  下りは雄大な千畳敷カールと千畳敷駅を見ながら、20分ほどで千畳敷駅に着きます。
 駒ヶ岳ロープウェイからの下りは、12時頃であったので空いているはずと思っていたが、ゴンドラに乗るのも渋滞であった。それでも普段は30分間隔のゴンドラが9分間隔で運行とのアナウンスもあったが、30分の待ち時間でした。 下りのロープウェイも渋滞
 紅葉は終わり  千畳敷駅下の景色です。高い所の木々はすっかり葉も落ちていました。アナウンスによると今年の紅葉は9月の終盤だったようでした。
 しらび平駅では、バスも臨時便が多く出ていて10分ほどで次のバスが来て、13時20分には菅の台バスセンターまで降りることが出来た。
 今回はあまり汗もかかずに登れた(宝剣岳では冷や汗をかいた)ので、早い時間に横浜まで帰ろうと、日帰り温泉には入らずに早々に帰りました。

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