|
|
深田久弥著 「日本百名山」より、
立ち連なった戸隠表山の端に、一きわ高く峰頭をもちあげている高妻山、その脇にかしずくようにつつましく控えている乙妻山。白馬連峰から、志賀高原から、頸城の山々から、いつも遠く眺めて見飽きない山であった。あまりその名が知られていないのは、平野からすぐ眼に付く山ではなく、ごくそばに近づくか、遠く離れなければ容易にその姿を見せないからである。古くから私の好きな山であった。
|
山行状況 |
日程 |
2014/10/10 |
入山地 |
戸隠キャンプ場 |
メンバー |
大島・Y |
行動時間 |
9時間00分
|
コース及びタイム |
横浜01:30-05:30戸隠キャンプ駐車場06:15-戸隠牧場06:20-戸隠牧場出口06:40-滑滝07:25-不動滝07:35-氷清水07:45-08:10一不動避難小屋08:15-09:15五地蔵岳09:25-七薬師09:40-九勢至10:25-十阿弥陀11:30-11:35高妻山12:40-九勢至13:20-七薬師13:55-弥勒新道分岐14:05-沢渡渉16:00-16:20戸隠キャンプ駐車場16:40-戸隠温泉17:00
|
|
|
今回は、今年最後の百名山登山として、雨飾山と高妻山を登る予定にしていたが、一昨日に飲みすぎて二日酔いとなり、雨飾山は中止にして高妻山のみの登山とすることにした。
今回も火打山・妙高山同様に紅葉もまだ見られるのを期待して登って見たが、弥勒尾根の下の方で紅葉が少し見られた程度で、今年の紅葉はすでに終わりのようであった。今年は夏の長雨や台風も多く、紅葉も早く来て早く散ったようである。
高妻山は、新潟県妙高市と長野県長野市に跨る山で、戸隠連峰の最高峰で戸隠裏山の一峰。別名「戸隠富士」とも呼び、信越国境近くの北端の乙妻山から高妻山、避難小屋のある一不動までが裏山、一不動から戸隠山、そして八方睨まで表山と呼ぶようである。
|
|
横浜を1時過ぎに出て、関越道から上信越道の信濃ICを降り、5時30分頃に戸隠キャンプ場前の市営の駐車場の到着した。大きな駐車場である。すでに10数台は停まっていたが、そのほとんどが出発したようで、車の中に人はいなかった。山小屋は無いので、みんな日帰りの登山者のようだ。 |
軽く朝食を済ませてから、駐車場前のトイレに寄るが案外キレイに使われているようだ。 |
|
|
このお店の横が戸隠キャンプ場の入り口になっていた。 |
朝早く人のいない、戸隠キャンプ場の中を通って行く。 |
|
|
15分ほどで戸隠牧場の入口に出てくる。右の建物に登山届けの用紙とポストが備えてあり、届けを出してから真っ直ぐに歩いて行く。 |
牧場の入口には柵があり、その脇を抜けて更に牧場の中を歩く。 |
|
|
牛や馬の放牧用の柵が出てきました。正面に入って行くと高妻山に行きます。右から行くと、弥勒新道からの登山口となります。 |
牧場内を20分ほど登ると上の柵を抜ける。柵を抜けると2〜3分で丸太で組んだ橋を渡ります。 |
|
|
地図で見ると沢にそってずっと登って行くようですが、何度も小さな流れを渡渉していきます。 |
先日、NHKの「日本百名山」で放送していた、「サワグルミ」の大木が出てきました。
サワクルミといっても食べられるクルミではないようで、木が軽く切削や加工が安易なので、家具用にもなり、かつてキリの代用として下駄材にさかんに利用された木らしい。 |
|
|
滑滝に出てきました。右側にクサリがあります。 |
朝方は、全体的に湿っていて滑りそうなので、慎重に登ります。 |
|
|
更に10分ほど登ると、不動の滝が現れます。その上には、一枚岩をクサリをたよりにトラバースしなければなりません。
写真の左上に、一枚岩を登る登山者が見えます。 |
滑りそうな一枚岩を、クサリをたよりに慎重にトラバースして行きます。 |
|
|
一枚岩を登った所には、「氷清水」があります。
「ここは氷清水です。お手元の地図の一杯清水を氷清水に訂正して下さい」と書いてありました。
ここがこの沢の源泉のようです。 |
更に登って行くと、一不動避難小屋がありました。 |
|
|
避難小屋の裏側には、携帯用トイレの小屋がありましたが、最近造られたようでキレイでした。 |
一不動からは稜線歩きとなっていましたが、結構険しい登りです。 |
|
|
二釈迦の祠です。ここからは三文殊、四普賢、五地蔵と小さな石の祠が、それぞれのピークに祀られていました。 |
二釈迦から三文殊の稜線の東には、戸隠キャンプ場と飯綱山が見えていました。 |
|
|
西側には、端正な姿の高妻山が見え隠れしながら、更に登って行きます。 |
遠くに見えていた五地蔵岳が近ずいて来ました。 |
|
|
五地蔵山のピーク着きました。石の祠があり後には高妻山がそびえていました。と思ったら、この少し先に、五地蔵岳のピークがありました。 |
五地蔵岳のピークからは、北東に黒姫山がなだらかな山容を見せていました。更に北側には妙高山が雲の間から見え隠れしていました。 |
|
|
六弥勒の弥勒新道分岐を経て、一旦下り、次のピークの七薬師まで登って来ました。 |
登ったら又下り、八観音までもう少しですが、この登りも急登となって脚がだんだん上がらなくなってきています。 |
|
|
九勢至の祠に出てきました。ここからは、目の前に美しい姿の高妻山がそびえ立っていました。見るからに大変な登りが続きそうです。 |
登りはじめは、背丈ほどの笹原の中を登って行きます。 |
|
|
笹原は続き、そのうちに大きなゴロゴロとした岩を登り続けます。 |
九勢至からは、1時間ほどもこの急登を登り続け、途中で休む時間も多くなってきました。 |
|
|
やっと、岩だらけの急登も終わり、緩やかな道に出てきました。目の前が山頂です。 |
十阿弥陀の銅鏡まできました。この辺りも大きな岩で歩くのも大変です。 |
|
|
待望の高妻山山頂にたどり着きました。快晴の山頂には多くの登山者がいましたが、私たちと入れ替わるようにして、数名の登山者しかいなくなって貸しきりのようでした。 |
昼食を摂りながらのんびりしていると、西側の後立山連峰が雲の中から少しづつ姿を現して来ました。 |
|
|
北側では、妙高山から火打山・焼山の頸城三山が見えています。 |
山頂では1時間以上ものんびりした後は、弥勒新道から下山することにしました。六弥勒の石の祠から下山です。 |
|
|
弥勒新道には入ると目の前に美しい黒姫山が雲の上から顔出していました。 |
ネマガリタケが生い茂る登山道は、転げ落ちそうなほどの急な坂道となっていました。 |
|
|
こちらは飯綱山を下に見ながら更に下ります。 |
ネマガリタケの急な坂を下ってくると、今度は、ブナの林となってきました。この辺りまで降りてくると、未だ紅葉がありました。 |
|
|
弥勒新道もブナ林も過ぎ、更に下ると、ドングリの林が出てきました。コナラ、ミズナラ、クヌギ等の木だろうか。
この辺りまで降りてくると、沢の流れの音がしてきた。 |
沢を渡渉します。弥勒新道は、2時間近く急な下りの連続で脚にきたようです。 |
|
|
沢を渡ると、戸隠牧場の放牧地となっており、近くには乳牛でしょうか、草を食んでいました。 |
更に、20分ほど牧場の中を歩いて駐車場まで下ります。
今回の高妻山は、考えていた以上に大変な登りで、苦労しましたが、それでも無事に降りてくると、途中の苦労はすっかり忘れて、次の山の事を考えている今日この頃でした。 |
|
|
|